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2011年3月 5日 (土)

μーん 6 続ピアノって

今回のプログラムで、純粋なピアノ作品は2曲。

モーツァルトのアンダンテと変奏曲
そして
フンメルのグランド・ソナタ。

フンメルは8歳のころウィーンにでてから、モーツァルトの家に住み込みで
ピアノを習っていた。

そのころ、ピアノという楽器はまだ発展途上。
モーツァルトは、このアンダンテと変奏曲を書いたころ、
いわゆるウィーン式ピアノ(シュタイン製)を手元に置いていた。

ウィーン式のピアノは、木製の枠で弦は細くハンマーも確か鹿の革。
ダンパーは最高音まであったため、明瞭な表現。

かつて、弾いてみた印象としては、軽い音色で細いながら
にごりのない明快な響き。

http://aiharada.air-nifty.com/blog/2009/08/post-7e5e.html

そしてなんといっても、鍵盤が軽い軽い。

今回前半のメインとして演奏するフンメルの時代には大きく
そのウィーン式と、音の持続性といわゆる表現の幅の大きいイギリス式の
アクションをもったピアノが存在していて、フンメルは断然ウィーン式の愛好家。
自身の著書でも、
様々なニュアンスでの演奏が可能で、また敏感に明確に音を出すことができる。
まるでフルートのような豊かな音色と書いたように(何?フルート!?)
その繊細な表現力を好んだと言われる。

しかし・・・
このグランド・ソナタの壮大なことったら。
現在のような、鉄骨の枠で壮大な音のでるグランド・ピアノで弾くと
それはもう、ドラマティックすぎるほどの表現幅。
音の数だって半端ない。
だって、鍵盤の深さは浅く、重さだって現在の半分しかない時代ですからね。

ベートーヴェンの作品は、現在のピアノのような発展を見据えて
書かれていると思うけれど、(その辺がやっぱりすごい作曲家!)
フンメルは・・・
いつか、そのころのピアノでこのソナタを弾いてみよっと。
きっと色んな発見があるに違いない。

そんなこんなで、鍵盤の深さ2倍以上、重さも2倍の現代ピアノで
フンメルさんの作品と格闘中。

おたのしみに。

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コメント

ピアノ製作技術の発展と作曲術の変化には深い相関関係があるように
思います。

それと忘れてはいけないのが、調律法の技術革新の歴史です。

今では平均律はドビュッシーの時代になってようやく定着したという説が出てきました。僕は彼のあののっぺりとした和声感覚はなにより平均律に負っていたと考えています。

今年は、平均律普及のテーマで論文を一本出す予定ですが。

おぉ、平均律普及のテーマで論文ですか。
興味深いです。

じっさい、弦楽器などと室内楽をやっていると
ピアノの居場所がない・・・と思う事がよくあります。
特に、ピアノ・トリオ。
編成が大きくなると、和音など縦の音のバランスを指一本ずつ考えながら
調整できるので、まだ気持ちが楽です。

以前、ピリオド楽器に触れた時、ベルクマイスター(第2だったかな…)でチューニングしていただいていて、興味深かったのを思い出します。
いつも、平均律以外のものについてばかり興味をもっていたけれど
平均律がもたらした影響を再考するのは、考えもしなかったです。

さすが、黒木さんの目ですね…。

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