日本の秋
今年から、原色ではなく微妙な色合いを学び始めた
高校3年の和声のクラス。
たった一つのバスにも、メロディーも和音も連動して
いろんないろんな色の可能性が広がる。
音は、意志をもって選ぶもの。
とはいえ、クラス授業ではどうしても人数が多いので
黒板で創る時は、みんなに意見をききながら仕上げていく。
今日は準固有和音とドッペルドミナント諸和音などを主に扱う課題。
なんとなく、模範解答的なものは私の頭にはあるが…
さすが高校生。頭が柔軟!
「え…」
という提案が山ほど。
今日のこだわりは「日本の秋。」
バスに反行して、それなりに美しいものをみいだしたものの
「他には?」ときくと、反対の意見がでた。
「ReからSi♭に行きました。」
そこから、意見した本人を差し置いて(!?)新しい枝が伸びていく。
暗い進行だな。日本の秋にしよう。
ん~、ここは泣きが入るのがいい。
そこから、同じ増六の和音でも3種。
どれが、一番泣きが入るのか吟味が続く。
あげくの果てに、「やってはいけない進行」という道を
満場一致?で選択。
こんなにみんなで選んでもらって、この課題も幸せだ。
普通には選ばない選択をしても、そこにサッと意味を見つけられる
このクラスが大好き。
そして、更に「自分が」ではなく、人の意見にも自分のことのように
取り組んでいってくれるその姿勢が、なにより大好きだ。
あと、1ヶ月。
さみしいなぁ…。
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