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2016年4月26日 (火)

想像力と手段

この春は、学生さんがらみの演奏機会が多い。

今日は、ミーハ ロギーナさんのレッスンへ同行。

採りあげた曲はマルタンのバラード。
フルートやトロンボーン、チェロなど、いろんなバラードが書かれているけれど
フルートのバラードとの共通点の多いサクソフォンのバラード。
いつも伴奏をしながら思うのが、基本的にピアニスティックな音響をもとに
オーケストレーションされたもの。

そのため、スコアを見てもどうしても違和感がある。
弦楽器の一弓テヌートをピアノに置き換えなおすという感覚に
どうしてもなれず、いまだに悩みながら伴奏していたり
弦楽器の刻みのスピードと、ピアノスコアに編曲された書法が
どちらが先に作曲者の頭に描いたかと考えると、
どうしても原曲の弦楽器のように演奏しようという意識に、
心の底からはなれないのだ。

っと、伴奏でもなやみつつも・・・
実は合わせの間にも、ソリストである学生さんとも意見がいろいろ。

まず、サクソフォン冒頭に強弱がない。
そして、長く続く楽節。
広い音域で描かれたメロディーに、緊張感の焦点をどこに置くのか。
音域による色彩の違いは出るにしても、
曲の構造の組み立てと、学生さんならではのテクニカルとの闘いも。

冒頭の部分の音の描き方に、理想と現実を抱きつつ今日のレッスンに向かう。

わぉ!

楽しい時間でした。
学生さんとも考えていた、書かれた強弱だけによらない表現に対して
具体的に手段の提案もある。
彼女が悩んでいたからこそ、面白いのだ。
ヴィブラートの種類、フレーズの処理など。
ある意味、ドイツ的な分類のように思える。

日本には、なかなかそのような指導者がいない。
それよりもまず、自分で「この音楽をこういう風に伝えたい」と
意志をもって追求できるだけの想像力を持つ人が少ない。
でも、今日はその両方が目の前に繰り広げられていく。

息のスピード、ヴィブラート、フレーズを重視した運指と音程。
ドイツの弦楽器教育では、当たり前に行われそうな

「楽譜に忠実に演奏するからこそ得られる表現欲求に対する、的確なテクニカル」

が、目の前で繰り広げられて本当に楽しい時間!
ありがとうございました!

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