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2020年5月27日 (水)

大学院遠隔授業

「アンサンブル・ピアニストの研究」の授業は3限。
始まる直前まで、あれやこれややり取りをしていて、
Googlemeetへの招待を送ったのは、5分前を切っていた。

というわけで、学生さんたち各々の場所と都内の我が家、
そして、名古屋に居るヴァイオリニスト英恵さんとの授業が始まった。
英恵さんをキチンとご紹介する間もなく、すごい勢いで時間が過ぎていく。
とにかく、伝えたいことがあふれているのだ。

昨日の打合せで、KV304の方が
アンサンブルとしての例を多様性をもってあげられるという事で
今日は第1楽章を主な題材に。

Ensemblepianist ←画面共有で、それぞれの演奏録音を聴きながら進める


冒頭のユニゾンの部分一つをあげても、ピアニストもかなり考えることがたくさん。

Dsc_3886

まずテンポ設定。今回は4人の録音をいただいていたが、
見事にそれぞれ違う。
弦楽器奏者ならではの意見としては、
「テンポは、弓の限界と関係する」とのこと。 

冒頭のアウフタクトについても、様々な提案。
1音の時はアップで、2音なのでダウンアップで入るけれど、
大切なのは1拍目への意識。
「ぜひ、ハイドンのカルテット皇帝の冒頭を聴いてみて下さい。」
と具体的な勉強の提案もしっかりと。

他にも例えば、四分音符について。

例えば2段目1小節目の弾き方を例に挙げると
学生さんにもさまざまな弾き方があった。
中には最初の2音をスラーでつなげて、後の2音をスタッカートで弾く人も。
「この場合弦楽器は、一度弦に弓を置いてから弾くので
必然的にセパレートすることになる。」
なんとわかりやすい。これでイメージもしやすくなるものだ。

つづいて8小節目からも、拍頭の四分音符。
ピアニストはどうしても8分音符の方に気が行ってしまいがちだ。
「弦楽器は、その音の処理もキチンと考える。」
そうだよなぁ。

3段目からのアンサンブルもしかり。
「これは、まさにカルテットを想像してほしい。
まず、ピアニストの左手と右手は、
違うところから腕が生えているように(←英恵さんらしい例)
役割を分離していなければならない。

バスを担当するチェリストの弓の動きを想像してみよう。
実は、かなり弓を使う。確かに弾くのは四分音符だが、
弾いた後はそのまま弓が動いていて余韻が続いているのだ。」
と実演しながら説明してくださる。
単なる四分音符ではないのだ。
ハーモニーのバランスの考え方サゼスチョンもあった。

冒頭だけでも、この状態。

KV301のほうは残り30分!

こちらは来週にじっくり取り上げるとして、せっかくなので
学生さんの音源に合わせて、弾いて頂いた。
Ensemblepianist2

いやぁ、大変だ・・・と思ったらすごく楽しそうに弾いてくださる。
ここは、「動物的な体温が必要だ!」なんて笑いながら。

最後に、質疑応答をして本日終了。
書きたいことはたくさんあるけれど、書いていたら何ページになるか分からない。

授業後も、学生さんから質問が続く。
みんな熱心だ。
忙しいオケマンのみなさんも、今だからこそこうして向き合ってくださる。
その伝えていきたいという熱意がなにより、彼らの心の栄養になることだろう。

本当にありがとうござりました!

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