2019年5月24日 (金)

リサイタル講座

大学の授業、「リサイタル講座」。

毎年、各専攻の成績優秀者の希望者がとる授業だそうで
今日は、リサイタルを行うにあたってのレクチャーを兼ねたリサイタル。

デュオの相棒、石田センセがソロ・リサイタルで担当という事で
短いお昼休みにリハを聴きに行く。

Img_20190524_121945 シルバーマウンテン

ピアニストは自分の楽器を運ぶわけにいかないので
使用する楽器の選定、そしてピアノのご機嫌伺い。
今日は調律師さんが立ち合いでないため、
音による音色のバラツキや、アフタータッチなど
チェックすることはテンコ盛り。
使用するピアノに慣れていかねばならない。
もちろん、会場の響きにも。
(残念ながら、吹奏楽など用の仕様のため残響はほぼ無し。)
演奏曲目を考えながら、サルも耳を皿のように広げ?
ピアノ位置や車輪の向きを変えていく。

授業では演奏が終わった後に、レクチャー。
プログラミングについてや、ドレスの着こなしについてなど。

特に、四半世紀以上毎年、ソロ・リサイタルを
すべて異なる曲でプログラムを組んできた人だけに
「自分で"無"から曲を作る作曲家ではないからこそ、
邦人作曲家の作品などを紹介するようにしてきたことも…」
のお話は、とても心に響いた。
そう。演奏家が紹介しないと、作品は埋もれていってしまうのだ。

充実の金曜日3限だった。

さて、今からピアノコンチェルトのオケ伴。
ピアノ科の先生のところへ、レッスンについていくのは
副科ピアノおさぼりマンだったおサルには敷居が高く、
緊張する時間でもあり、とっても楽しみな時間。

さぁ、貴重なお話をムネにばんがる。

2019年5月19日 (日)

身体を保つ

勉強は、教育や演奏に関わる人間であるならば常に続けるものだが、
本番のためとなると、期限がある。

自分のためだけの勉強であれば、自分の責任でコントロールできるが
学生さんと一緒の本番だと、そうはいかないのも事実。
ストレスでもあり、でも結果的にいつも貴重な時間となるから不思議だ。

モーツァルトのピアノ協奏曲に取り組むにあたり、
殆ど強弱記号が書かれていないので、その解釈を
形式はモチロン、和音や音型などからも。
そしてアーティキュレーションとカデンツァの可能性など。
楽書を読みあさりつつ、今一度頭を整頓していく。
去年もちょうどこの時期、フォルテピアノの演奏前に
追究をしていたっけなぁ。

学生さんの考える力を引っ張り出すには、こちらが答えを用意するのではなく
ありとあらゆる可能性を整頓できるだけの裏付け、
つまり普遍的なものに向き合う必要がある。
すごく楽しい時間だ。

一方昨日は、吹奏楽譜しかないスパークのソロ曲を
ピアノ伴奏で演奏するために、編曲に取り組む学生さんとの本番だった。
普段、ピアノを弾くことのない人にとって
ピアノリダクションは、特に様々な想像力を働かせねばならず、
オマケに吹奏楽はほとんどが移調楽器なので、記譜法によっては大パニック。
事実、本番までに編曲が間に合う状況でなくなってしまい、
安易に手を貸すことは学生さんのためにならないと分かりつつ
自分も一緒に人前で演奏するという責任感が勝って
夜な夜なスコアを読んで頭に叩き込む。
本番は何とか乗り切ったものの、卒業までに編曲に必要な書法はモチロン
心構えと忍耐力!?も一緒に向き合わなば
と、考えさせられた出来事だった。

そして、夕方からはフランスから来日中の
ドゥラングル氏の公開マスタークラスの伴奏へ。
サクソフォン協奏曲のピアノリダクション版での伴奏だが、
意外にも、サクソフォニストはスコアを精査する機会が少ないらしく
(現代曲は、楽譜が出版されていないのが原因)
他の楽器のオケ伴奏をする時と勝手が違うのが、いまだに慣れない。
フランスの出版社は、譜ミスが多いのもストレス。

公開マスタークラス中も気になって、スコアを確認していたら
「○○小節から一緒に演奏してくれる?」
という言葉が頭を通過するのに、しばらく時間がかかってしまった。

疲労回復に今日のお昼ご飯。

Img_20190519_131342-1 ざるそば。
セリとともに。

千葉の農園さんが立派なせりをひと束を100円で売ってくれたのだ。
まだ、セリが有るなんて!
ありがたやぁ。
田舎育ちには、何よりの栄養。

2019年2月12日 (火)

おめでとう!

快晴!

試験日程最終日。サクソフォン4年生の卒業試験。
門出にふさわしいお天気だ。

前田ホールの舞台に一緒に立つと、緊張よりなにより・・・

「一緒に演奏できる幸せ」

が、身体の大部分をしめる。
そして、作曲家の思いを伝えようという何にも代えがたい心と。

もちろん、作品が深すぎてとても消化しきれないうちに
今日を迎えた曲もある。

でも。
それよりなにより、どういうわけか。

一緒に演奏できることへの感謝が、演奏の集中力となっていく。

Img_20190212_181831 終演後

これからの人生が、ひとりひとり
その人にしかない個性がいきるものとなりますように。

4年間、ありがとうございました!

2019年2月 9日 (土)

あと少し!

すっかりブログが飛んでおりますが、何とか生きております。
実技試験も、12日のサクソフォン専攻4年生卒業試験を残すのみ。

Img_20190209_170957

今朝は雪で、本番時間を繰り上げたのか
到着するなり演奏する事件も。

そして夜は、学生さん企画の自主おさらい会。

Img_20190209_173513

昨日プログラムをいただいてオドロイタ。
全員参加なのだ。すごいなぁ。

Img_20190210_083720

演奏はモチロンだが、お互いに講評も書いて
意見を交換する。

みなさんが1年生の時のことをしっかりと覚えています。
あれから色んな舞台を共にしてきました。

皆さんの作品に対する真摯な姿に
発見や助けられることもたくさん。
作曲家の心が、そんな皆さんを通して
聴いてくださる皆さんに届きますように。

12日(火)10時開演 前田ホールです。
彼らの熱い姿に会いに、是非お越しくださいませ。

2018年10月11日 (木)

伝えていくこと

「ピアニストのためのアンサンブル研究」という
大学院の授業を担当している。

ピアノ科の学生さんたちへの授業ではあるが、
楽曲分析はモチロン、

あえて、ピアノテクニカルな方向には殆どアプローチせず
楽器それぞれの音色を、耳で
そして同時に物理的な方向からもアプローチするように心がけている。

今日は、学生さんからの希望でチェロ。

なかなかチェリストと室内楽を組む機会がないときいていたので、
同級生の聖子ちゃんにお願いして、
東京でのお仕事のはざまに来ていただいた。

こちらから題材はいくつか挙げたが、学生さんたちが選んだのは
ベートーヴェンのチェロ・ソナタ第3番。

中期の作品。
いわゆる「運命」や「田園」など、
傑作の真っただ中に書かれた作品だけに
大学院という妙齢の学生さんたちが魅かれたのも分かる気がする。

同時に合わせの在り方にも焦点をあてた。
議論ができる人であってほしいから。

そのためには、作品の裏側まで勉強しつくす必要があるし
共演する仲間の楽器についても興味をもってもらいたい。

楽器各々の知識に関しては、毎回資料を用意して
知識と耳を連動させるようにしているが、
あえて今日はあまり口をださず、
聖子ちゃんには、合わせという観点から対等に
ディスカッションをしていただいた。

面白い。
学生さんたちが、たじろぎながらも
対等に議論しようとしている。
たとえ受け身になっても、容赦なし。

「なんで、そう思うの?」

と返されてしまう。
でも、その経験がとても大事なのだ。

作曲家が遺してくれた作品を音にして表現することに
しっかり「自分にしかできない表現」に責任をもってこそ
その人にしか描けない音楽となって今に伝えていけるのだ。

授業の最後には・・・

Img_20181011_190800

チェロを弾く受講生の姿が。

どうして、このメロディーをこう弾きたいと思ったかを
楽器を弾くことでもしっかり受け止めてほしいという
聖子ちゃんの熱意だ。

第2主題の演奏についての議論を、口での論破ではなく
チェロという楽器の技術的な観点からも経験と共に伝えていきたい。

「弦が短くなると、どんなに弱い音であっても弓圧が必要」

なんてことまで、容赦なく!?体験してもらい
解釈の根拠にまでつなげていく。

あっという間の2時間。

それでも足りない。

Img_20181011_193038

エレベータに乗るまでも、色々な質問の姿があった。

本当は、ドビュッシーのチェロ・ソナタも演奏しようと
用意してたんだけどな…。

でも、そんなことも必要ないくらい
今日もたくさんの経験を学生さん自身が引き寄せてくれました。

ありがとうごうざいました!

2018年9月27日 (木)

やっと出版…

ぴぃーんぽーん。

昨日の朝早く、FedEx が我が家にやってきた。

本番も授業もある日で、

「なんだ!この忙しい時間に…

と、来たものを放りなげて一日過ごしたけど。
待てよ?

 あ!

思い当たった。

Img_20180925_093746 よく見るとシコルスキ社

とうとう、我が家にやってきた。

Img_20180926_082903 開けてもまだ梱包。

丁寧な梱包の中に現れたるは、
デニソフの「ヴィオラ協奏曲」。
今回は、サクソフォン協奏曲としての出版。

いずれ、きちんとその過程を記したいが
ともかくは、とうとう!

出版されたらしい。

いやぁ、寝ても覚めても移動中も編曲していたのが
遠く昔のように思える。

Img_20180926_083625

クラスターの中から、音列の紐がほどけていき、
第4楽章でシューベルトのAs-dur(D935)の Impromptu が明確に姿を現す。
そして、それが天に昇華していくまでの道のり。

今となっては、幻のように思える。

Img_20180926_084054 背後は、マニュスクリプト。

サクソフォン協奏曲としてはモチロンだけど、
原曲のヴィオラ協奏曲としても、広く伝えていくべき作品。

私は、きっかけに携わらせていただいたに過ぎない。

末永く、受け継がれていきますように。

入手先はこちら↓

シートミュージック  (←シコルスキ社のサイトにリンクしています。)

もちろん、従来の紙の楽譜もあります。
ヴィオリストみなさま、是非!

2018年2月 9日 (金)

おめでとう!

今日で怒涛の後期試験期間が終わりました。
3週間ほどにわたる実技試験期間。
最後をかざったのはサクソフォン部門卒業試験。

この学年は1年生の頃から、ソルフェージュでも音楽分析でも
授業でも一緒に過ごした仲間。

4年間一緒に演奏してくださった学生さんもいらして
思い入れの深い学年だ。

初めましてですが、繊細な心と優しさで引っ張ってくださった佐藤さん。
4年間、ありとあらゆる分野を共に演奏してくださった中村さん。
熱い心を持ち、その心のコントロールにコツコツと向き合う馬場さん。
いつも、渋重系。そして姐御のように行動力のある柄澤さん。
高校の頃から、一歩一歩努力の道が何より尊い鈴木さん。
授業でも、演奏でも、誰よりもビックリな成長を遂げてくれる川口さん。
大オーケストラのトマジの協奏曲に至る道のりが物語のような原さん。
いつも、体中から音楽を発しているような渡邉さん。
トリをつとめ、その最後の音が本当に美しかった土屋さん。

他にも、授業でもご一緒させていただいた仲間がいっぱい!

Image1

たくさんの思い出を、本当にありがとうござりました。
そして、卒業おめでとう!

2016年5月 9日 (月)

新1年生

月曜の授業の一つ、音楽分析基礎講座。

ここ数年、ロック&ポップスやミュージカルなど
クラシックでない分野の学生さんのクラスを持っていましたが
今年は、管楽器クラス。

新1年生なのですが、これがなかなか面白いメンバー。

先週、ベートーヴェンのスプリング・ソナタを扱う場所に来たとき
「ヴァイオリンのソナタだけど、旋律演奏してみる?」
と提案してみたら、なんとアンサンブルでみんな演奏してくれるという。
授業前に部屋に行くと、静かなはずの音楽理論授業の部屋が
音にあふれかえっていました。

第1楽章第1主題のフレーズの長さを
和音進行の勉強とともに考える機会としてのはずが…

別の面白さに発展。

フルート組は、ピッコロとフルート2本で二重奏。
クラリネット組は、バスクラとEsクラを借りて四重奏。
サクソフォン組は、バリトンを借りて四重奏。
トランペット組は、ピッコロトランペットとバストランペットを借りて四重奏。

金管混合組は、なんとトロンボーンをメロディにたて
テューバをバスに従えユーフォをアルペジオに。
みんなで、勝手に編曲してアンサンブルにしてきてくれました。

それぞれ管楽器は移調楽器も多く、楽譜の書き換えも大変だろうに…

「あ、移調間違えた。」など数々の大事件はありましたが、
それぞれの編成による、様々な「春」が繰り広げられました。

もちろん、テンポ感も編成によって違うし、フレーズの作り方も変わります。

「自分たちでよくディスカッションして、一つの解釈を作りなさい。」

という目標は、深くは達せられなかったものの、よく

「ヴァイオリニストがこの曲を弾くとき、最初の第3音の音の高さを選び
弓もアップで始めるかダウンで始めるかを考えるんだよ。」
と話しただけのことから、ここまで発展してくれました。

お互いの楽器についての質疑応答もあって楽しい時間。

「先生、来週はどうしますか?」

え・・・。
おっと、通常授業に戻ります。試験範囲は第9課までだからね。

やっぱり、演奏に対して独創性が持てるメンバーとの授業は
とっても面白い。

みんなが卒業するころにはどんな演奏をする人になっているのだろう。
楽しみです。

2014年11月27日 (木)

今年で最後・・・

今日は年に一度の、オルガン日。

Koudou

毎年、キーボードハーモニーに授業で学んだ数字付き低音を
オルガンで実習する日を設けているのだ。
今年も、オルガン科の先生のお許しをいただきました。

今年のクラスは、ピアノ科がほとんどのため、
バロック時代など、ピアノがまだなかった時代の作品を演奏する時
どのような事を考えたらよいのかも踏まえて
音色(ストップ)の作り方から、すべて実践していただきました。

同じ事は、ピアノを演奏する時にも生きていきます。

時間いっぱいいっぱいまで、通奏低音以外にも
普段専攻で弾いているものまでしっかり体験していくところが
今年のクラスのとっても良いところです。

しかし・・・

オルガンの先生とお話ししたところ、なんと2号館の取り壊しとともに
講堂のオルガンも壊されるらしいのです。

なんと。

なんでも、講堂のつくりに合わせてつくったもので
他に移築できないということだそうで・・・

なんと残念なこと。Kodo

しっかりと、耳に心に刻んでいこう。

2013年12月19日 (木)

オルガン

キーボード・ハーモニーの授業では毎年
オルガンの先生の許可を得て、オルガンの時間を持ちます。

これは、高校生の時クライストチャーチでオルガンを弾かせていただいた時
言葉にはしがたい感動を覚えた事、そして
どうしても現代のピアノという楽器に慣れ親しむと頼りがちな
サスペンドペダルを用いず、良い響きを指で探していけることを
求めて。

そしてそして、音色の作り方を歴史的視野から体験する事を目的に。

今年は嬉しいことに、クラスにオルガン専攻の学生さんが。
おかげで、音色と曲という観点から私も勉強させていただきました。

Orgue

↑授業前に、本日の一曲を練習してくれるオルガン専攻Yさん。


今年のキーボード・ハーモニーは、みんなで長所を持ち寄って
育っていける素敵なメンバー。

あと1度しか授業がないなんて…
とっても寂しいですが、新年もよろしくお願いいたします!

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Discography

  • 石田多紀乃&原田愛 Piano Duo

コンサートのご案内

  • ピアノ・デュオ・リサイタル

    ~石田多紀乃・原田愛~
    3月15日16日サロン・テッセラ

  • マグノリア・サロンコンサート

    ~石田聖子(Vc) 原田愛(PF)~
    7月31日(水)マグノリアホール 

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